ピーナッツ(落花生)の保存方法と保存期間。美味しさ長持ちのコツ

ピーナッツの保存にはコツがあります。私たち落花生専門店のスタッフが普段仕事で使っている「ピーナッツの美味しさを長持ちさせる方法」をご家庭でも簡単にできるように紹介します!最適な保存でピーナッツを長く美味しく楽しみましょう。

目次

ピーナッツの状態によって保存方法が違います。

ピーナッツは乾燥しているか、焙煎してあるか、茹でてあるか等によって保存方法が大きく異なります。それぞれのピーナッツに合った保存方法を選ぶ事!それが美味しさが長持ちのコツです。保存したいピーナッツはどんな状態ですか?

ピーナッツ保存方法の早見表

落花生の状態保存場所と目安
茹で用の生落花生冷蔵で1週間以内に茹でる。
乾燥した生落花生、種冷蔵で1年~。
茹で落花生冷蔵で1週間以内。冷凍で1年~。
焙煎した落花生
(素煎り、バターピー、焙煎殻付き、豆菓子など)
常温で2~3か月。冷凍で6か月~。
ピーナッツバター常温で3~6か月。冷蔵で6か月~。
※メーカーによる。
甘納豆常温で3~4週間。冷凍で6か月~。
1つずつ詳しく解説していきます!

掘りたて生ピーナッツの保存方法

  • 最適な場所 → 冷蔵庫の野菜室または冷蔵室
  • 保存期間 → 1週間以内

8月末~10月末頃に手に入る掘りたて生落花生は水分をとても多く含んでいて、触れると少し湿っています。掘りたて生ピーナッツは傷みやすく、そのままでは長期保存できないので1週間以内に茹でて冷凍保存しましょう。

掘りたて生落花生の茹で方はこちら

また、秋冬であれば掘りたて生ピーナッツを1ヶ月ほど雨にぬれない風通しの良い場所でカラカラになるまで自然乾燥させると乾燥した生ピーナッツになり1年以上の長期保存が可能になります。(次項参照)


夏に八百屋さんに並ぶ生落花生は、ほぼ掘りたての生落花生です。

乾燥した生ピーナッツの保存方法

  • 最適な場所 → 冷蔵庫(野菜室は高湿度なので不向き)
  • 保存期間 → 1年~

冷蔵庫内の乾燥生ピーナッツは1年以上保存できるため、私たち落花生業者もこの乾燥生ピーナッツの状態で保存します。生ピーナッツは加熱すると賞味期限が一気に短くなるので、使う分だけ調理してあとは乾燥生ピーナッツのまま冷蔵庫に保存がベストです。

乾燥生落花生の煎り方はこちら

ちなみに冷凍保存すると、より高品質でより長期間の保存ができます。(ただし、殻無しピーナッツの場合は裸で冷凍保存すると薄皮が剥けやすくなるのでビニール袋に密封してから冷凍し、開封するときは密封したまま自然解凍してから開封しましょう。)

殻付き、殻無し両方とも乾燥している生落花生ならこの保存方法でOK。

落花生の種の保存方法

  • 最適な場所 → 冷蔵庫(冷凍は絶対ダメ)
  • 保存期間 →1年~

ご家庭で栽培した掘りたての生ピーナッツを種として来年まで保存する場合は、しっかりと乾燥させてから冷蔵保存しましょう。ビニール袋に密封するとより良いです。注意点として絶対に冷凍はしてはいけません。冷凍してしまうとわずかに残った水分が凝固し内部の細胞を傷つけ発芽能力が低下してしまいます。

茹でたピーナッツの保存方法

  • 最適な場所 → すぐ食べる分は冷蔵庫。とっておく分は冷凍庫。
  • 保存期間 → 冷蔵で1週間以内。冷凍は1年~。

冷凍庫に入れて保存しておき、食べる分だけレンジで1~2分解凍する方法が一番長くおいしく保存できます。常温で保存できるレトルト商品なども出てきていますが、それらも開けてしまったら冷凍保存で保存しましょう。

水気が多い落花生は低温保存!

焙煎した、油で揚げたピーナッツの保存方法

  • 最適な場所 → すぐ食べる分は常温。とっておく分は冷蔵庫か冷凍庫
  • 保存期間 → 常温で2~3か月。冷凍で6か月~。

加熱済みでカリッと乾燥したピーナッツ(焙煎から付き落花生、ローストピーナッツ、バターピーナッツ、豆菓子など)は温度・酸素・湿気の3つを避けましょう。脱酸剤や乾燥剤と一緒にビニール袋に密封してある状態が一番最適な状態になっています。

常温でも問題ありませんが、袋に密封して冷蔵庫または冷凍庫で保存するともっと長持ちします。(低温保存した場合、開封前にしばらく常温において自然解凍してから開封しましょう。)


「脱酸素剤&ビニール袋に密封」は美味しさの証。

ピーナッツバターの保存方法

  • 最適な場所 → すぐ食べる分は常温。とっておく分は冷蔵庫。
  • 保存期間 → 常温で4~6か月。冷蔵で6か月~。

(※ピーナッツバターはメーカーにより多くの商品バリエーションがある為、本内容は参考程度とし商品に記載の保存方法に従って下さい。)

常温保存でも問題が無いのは、意外にもピーナッツバターが非常に乾燥している食品だからです。その為、ピーナッツバターは水にとても弱いので、すくう時のバターナイフに水がついていない事に注意しましょう。

冷蔵保存すると美味しさがより長持ちします。しばらく食べない時や夏場の常温保存が不安なら蓋をしっかり閉め冷蔵庫に入れてきましょう。(低温保存した場合は、内部への結露を避けるために開封前にしばらく常温において自然解凍してから開封しましょう。)

冷蔵庫で保管すると固まりますが常温に置いておくと元に戻ります。また、油分とピーナッツが二層に分離した場合はかき混ぜて使用してください。どちらも品質に全く問題はありません。

ピーナッツバターは焙煎ピーナッツを磨り潰したもの。だから保存は焙煎ピーナッツと同じ考え方。

落花生の甘納豆の保存方法

  • 最適な場所 → すぐ食べる分は常温。とっておく分は冷凍庫。
  • 保存期間 → 常温で3~4週間。冷凍で6か月~。

甘納豆は少し水気を含む半生状態なので油断するとカビが生えます。長期保存なら冷凍保存が必須です。常温保管での賞味期限は時期によって異なります。下記目安を参考にしてください。

  • 5月~10月の暑い時期は常温保存で約3週間程度。
  • 11月~4月の涼しい時期は常温保存で約4週間程度。


すぐ食べるなら常温で、長期保存は低温帯!

ピーナッツの保存で気を付けるべき3つの事

低温度で酸化・腐敗を避ける。

涼しい環境で保管するほうが落花生の品質は長持ちします。水気のある落花生は常温では腐敗しやすいですし、乾燥している落花生も高温環境では酸化しやすく風味が劣化しやすいです。

密封して酸化・湿気・匂い移りを避ける。

ピーナッツは匂いを吸収しやすい食品です。同じ空間内にある物の匂い移りがしやすいため注意が必要。ピーナッツ倉庫でぼや騒ぎの煙の臭いがついたり、委託先倉庫で花の香りがついてしまったりは落花生業者の失敗あるあるです。

また、乾燥落花生は湿気を吸いやすくカビの原因になります。ビニール袋に空気を抜いて密封することで酸化・湿気・匂い移りの対策が全てできます。

美味しく食べるには出来るだけ早く食べきること。

「新豆」も1年経つと「新豆」ではなくなります。1年以上冷蔵保存できる乾燥生落花生も香りがだんだん減少してきます。焙煎すると香りが抜けるスピードがさらに早くなるので、最適な保存方法でもなるべく早く食べきることが美味しく食べることには一番重要です。

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この記事を書いた人

落花生専門店の鈴市は千葉県木更津市にお店を開いて140年以上。
落花生の栽培・製造・販売まで、落花生作りの現場からリアルな一次情報を魅力たっぷりにお届けします!

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